営業時間外、事務所の電話が鳴っている。誰も出られない。かけ直そうにも、翌朝にはまた別の電話が重なっている——一方でスマホでは、同じお客さまがLINEで営業時間を調べようとしている。同じ「取りこぼし」でも、鳴っている電話と開かれているLINE画面とでは、必要な自動化の形が違います。
ボイスボットとチャットボットの違いは、「電話(音声)で自動応答するか、テキスト(Web・LINE)で自動応答するか」。この記事では、自社の問い合わせがどちらの入口から来ているかを見極め、使い分ける方法を解説します。
目次
ボイスボットとチャットボットの違い(定義)
ボイスボットとは、電話の音声を認識してAIが自動で応答する仕組み。チャットボットは、WebサイトやLINE上でテキストの質問に自動で回答する仕組みです。冒頭の場面のように、鳴っている電話にはボイスボットが、開かれたLINE画面にはチャットボットが向きます。どちらも「人手の一次受けを自動化する」目的は同じで、お客さまが使う入口によって向き・不向きが分かれます。
なぜ今、電話・Webの自動応答が広がっているのか
冒頭のような「鳴っているのに出られない電話」は、多くの企業に共通する光景です。楽天コミュニケーションズの調査では、電話対応業務のある中小企業の64.4%が「お客様との電話対応に課題がある」と回答し、最多の課題は「即答できず、折り返しの電話が多い」(26.7%)でした(出典: 楽天コミュニケーションズ「中小企業の電話対応に関する実態調査」)。この課題感が、電話の自動応答(ボイスボット)市場を押し上げています。ITRの調査では、ボイスボット市場は2022年度の19億円から、2027年度には88億円へと、年平均成長率35.9%で拡大すると予測されています(出典: ITR「ボイスボット市場規模推移および予測」(2023年8月))。
一方、冒頭のLINE画面の側——お客さまの多くは、そもそも電話をかけずにWeb・LINEで済ませようとしています。モビルスの調査(2024年)では、問い合わせ手段はフォーム・メール・チャットなどの「ノンボイス」が合計61.1%を占め、電話(約39%)を上回りました(出典: モビルス「お客さま窓口の利用実態調査2024」)。つまり、電話とWebの両方に取りこぼしの入口があり、それぞれに合った自動化が求められているということです。

ボイスボット・チャットボット・電話(人)の比較

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| ボイスボット | 電話(人が対応) | AIチャットボット | |
|---|---|---|---|
| 対応チャネル | 電話(音声) | 電話(音声) | Web・LINE(テキスト) |
| 24時間対応 | 可 | 不可(営業時間内) | 可 |
| 記録・分析 | 音声を記録 | 残りにくい | テキストで自動記録 |
| 予約・URLへの誘導 | 音声のみで難しい | 口頭で案内 | その場で予約・URLへ誘導 |
| 向いている入口 | 電話が多い業種 | 複雑な相談 | Web・LINEからの問い合わせ |
※冒頭の場面で言えば、鳴り続ける電話にはボイスボット、開かれたLINE画面にはチャットボット。競合するものではなく、入口で使い分け、必要なら併用するのが取りこぼしを防ぐ使い方です。
電話とWeb、どちらを自動化すべきかの見極め方
- 問い合わせの入口を数える — 電話が多いか、Web・LINEが多いかを、まず把握する
- 多い入口から自動化する — 電話が多いならボイスボット、Web・LINEが多いならチャットボットを優先する
- 予約・申し込みへつなぐか — その場で予約やURLへ誘導したいなら、テキストのチャットボットが向く
- 両方から来るなら併用する — 電話もWebも多いなら、両方の一次受けを自動化して取りこぼしをなくす
- 複雑な相談は人へ — どちらのボットも、込み入った相談は人へスムーズに引き継ぐ設計にする
失敗しない選び方のチェックポイント
- 自社の入口に合っているか — 電話中心ならボイスボット、Web・LINE中心ならチャットボット、と入口で選ぶ
- 自社に運用の負担が残らないか — シナリオの作成と公開後の改善を代行してくれるか。IT担当がいなくても回る仕組みか
- 人への引き継ぎ — ボットで解決できないとき、人へスムーズに引き継げるか
- 運用の改善が続く仕組みか — 「答えられなかった質問」を踏まえて、シナリオを更新し続けられるか
- 費用体系 — 初期費用・月額・シナリオ修正の追加費用の有無
よくある質問(FAQ)
Q. ボイスボットとチャットボット、どちらを導入すべきですか?
A. 自社の問い合わせの入口で選びます。電話が多いならボイスボット、Web・LINEが多いならチャットボットが向きます。両方から来るなら併用も有効です。
Q. 予約や申し込みにつなげたい場合は?
A. テキストで予約ページやフォームへ誘導できるチャットボットが向きます。音声だけのボイスボットは、URLへの誘導が難しい面があります。
Q. ボイスボットとチャットボットは併用できますか?
A. できます。電話はボイスボット、Web・LINEはチャットボット、と入口ごとに一次受けを自動化すれば、どの入口でも取りこぼしを減らせます。
Q. 設定は自分でやる必要がありますか?
A. サービスによります。運用代行型(フルマネージド)なら、シナリオの作成から公開後の改善まで事業者が代行します。
まとめ: 「入口に合わせて」電話・Webの一次受けを自動化する
鳴っている電話と、開かれているLINE画面。どちらも同じ「取りこぼし」の入口ですが、必要な自動化の形は違います。自社の問い合わせがどの入口から来ているかを見極め、多い入口から自動化するのが、失敗の少ない進め方です。
Web・LINEからの問い合わせや予約の自動化を試したいなら、シナリオ構築から公開後の回答改善まですべて代行する運用代行型(フルマネージド)のAIチャットボット「LIENS BOT」をご検討ください。14日間の無料トライアル(クレジットカード登録不要)で、自社の問い合わせがどこまで自動化できるかをお試しいただけます。
関連記事: AIチャットボットとは(基礎ガイド) / 有人チャットとの違いガイド / 運用代行型AIチャットボットとは
出典一覧
- ITR「ITRがボイスボット市場規模推移および予測を発表」(2023年8月。2022年度19億円、2027年度88億円予測、CAGR35.9%)
- 楽天コミュニケーションズ「中小企業の電話対応に関する実態調査」(2023年)
- モビルス「第5回 お客さま窓口の利用実態調査(2024)」(問い合わせ手段のノンボイス比率61.1%)
チャットボットは地域の補助金・業種特性によって最適な使い方が変わります。都道府県別のAIチャットボット導入ページでは、各地の支援制度や業種別の会話デモを紹介しています。